福祉の掲示板
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Jobインタビュー

『ココトモハウスで見えた景色を大事にしたい』ジョジョ★さん/Jobインタビュー vol.3

今回は、東京のコミュニティスペース/ココトモハウスの管理人である、ジョジョ★さんにお話を伺いました。とても淡々と静かに話をする一方、口にする言葉はとてもあたたかい方でした。『ココロをシェアする』ココトモハウスは、無料の相談サイトの『友達として相談にのる』ココトモから生まれたリアルの居場所。「悩みから夢まで話せる友達がほしい。」そんな想いを持つ人たちが繋がれる場所として運営されています。
ジョジョ★さんとココトモハウスの出会いや、管理人としてのお仕事や、やりがいなどを取材させていただきました。

ココトモハウスとの出会い

管理人

こんばんは、はじめまして!どうぞ、よろしくお願いいたします。
ブログを読ませていただきましたが、はじめは、ココトモハウスを利用する側だったところから、現在は、ココトモハウスの管理人になられたということですね。

ジョジョ★さん

はい、はじめは、相談サイトのココトモのメンバーになりました。その後、ココトモメンバーでココトモハウスを作ったのですが、ココトモハウスでは利用者として通っていました。何度か通ううちに、スタッフをやってくれと誘われて、スタッフとして活動するようになりました。

管理人

スタッフとは、どんなことをするのですか?ココトモハウスで働くということですか?

ジョジョ★さん

ココトモココトモハウスともに、スタッフは全てボランティアで支えられていますので、働くとは違いますね。スタッフの仕事は、通ってくれる人たちの話を聞く側になるということです。話をする側から、話を聞く側に回ったと言うことになります。スタッフとして、通っていただいている人たちの話を聞くことは、自分にとってとても貴重な時間でした。

3代目ココトモハウスの管理人に

管理人

相談サイトも、コミュニティスペースも全員ボランティアなのですね!かなりの人数がボランティアとして参加されているのですね…すごいです!
管理人になると決まったときは、どんな心境でしたか?

ジョジョ★さん

スタッフとして通っていた初期は、管理人は大変そうだと感じていたので、やってみようと思ったことはありませんでした。しかし、管理人になる頃には、「このココトモハウスを守っていきたい」、「もっと居場所を提供していきたい」、「ここに通う人たちは純粋で美しい。この美しさを、知らない人たちに知ってもらいたい」という気持ちが強くなっていました。

管理人

ジョジョ★さんの『ここに通う人たちが純粋で美しい』という言葉がとてもあたたかいです。そのジョジョ★さんの感性が美しいです。

ジョジョ★さん

ここに通ってくれる人たちは、生きづらさを抱えていたり、少し要領が悪かったり。そこを乗り越えていく姿だったり、その人生そのものだったりが、純粋で美しいんです。きっと、生きづらさを抱えていなければ、見ることができなかった景色だと思うんです。そんな美しい世界を大事にしていきたいと思っています。

管理人

とても素敵です…!
管理人としてのお仕事は、どのようなものですか?

ジョジョ★さん

コミュニティスペースの維持・運営です。開催日程の決定・案内、スタッフ集め、スペースの維持費確保などはもちろん、ココトモハウスが目指すものを、どう伝えていくかなどに思考を巡らせています。基本的には管理人一人で行っていますが、広報チームを作ったり、スタッフにも支えてもらっている部分も沢山あります。

ココトモハウス/ジョジョ★さんの目指すもの

管理人

その、日々考えてらっしゃるという、ココトモハウスの目指すものとは何ですか?

ジョジョ★さん

辛い時、大変な時、寂しい時、立ち寄れる場所でありたいな、と思っています。「自分はここにいていいんだ」と感じてもらえるような場所を常に目指しています。そのコンセプトは、ずっと変えたくないと思っています。
「あなたは、ここにいていいんだよ」「ここが、あなたの居場所なんだよ」ということを、ここに来てくれる人たちに伝え続けたいと思っています。

管理人

お仕事をしながら、管理人をされるのは、容易なことではないですよね。

ジョジョ★さん

はい、管理人になってから、1年半ほどですが、実は今の仕事を辞めて、管理人に専念しようと思っています。

管理人

そうなると、実質収入というのは、ほとんどないのではないですか?全員ボランティアと仰っていましたが…

ジョジョ★さん

そうですね。幸い今は実家住まいですし、人生の中で、そんな時間があってもいいかなと思っています。自分でこの世界を創り上げてみたいと言う想いもあります。通ってくれる人たちの居場所を守っていきたい。通ってくれる人たちにとって、『帰ってこれる居場所』を目指しています。

社会に対すること

管理人

淡々とお話しされていますが、簡単にできることではないですよね…。尊敬します。
課題など、感じていることはありますか?

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僕は過去にギャンブル依存症になったことがあります。そのときに、生きづらさを感じたことがありました。でも今は生きづらさを感じていない。つまり、僕は生きづらさを感じている側も、そうでない側も、両方経験してきたことになります。
そこで気付いたことは、生きづらさを感じたことがない人たちは、生きづらさを感じて生きている人たちに、関心が向きにくい社会・現状であることです。
生きづらさを感じていない人たちに、『生きづらさを感じながら生きている人たちがいること』、『その人たちは美しいストーリーを持っていること』、そして『その人たちが、社会において生きやすくなることで、社会が豊かになること』をぜひ知ってほしい。そう思っています。

また、今の社会は、『ひきこもりの人たちのゴール=就労』と捉えられがちなのも、問題だと思っています。就労でなくても、例えばボランティアでもいいんですよね。通ってくれる人たちには、『何がしたいのか』という本人の想いを大切にしてもらいたいと思いますし、その想いを受けて止め続けるココトモハウスをつくっていきたいと思っています。

やりがいー見えた景色を大事にしたい

管理人

『美しいストーリーを持っている』って、素敵ですね…。
ぜひ、管理人のお仕事のやりがいを教えてください!

ジョジョ★さん

通ってくれる人たちが、通ってくる度に元気になっていったり、働き始めたり、仲間同士が仲良くなっていったり。恋人ができたんだ、なんて教えてくれる人もいます。
そんな姿を見ることができるのが、とても嬉しいですね。そんな美しい景色を見ることができるのは、ここでしか出来ないと思っています。ここで見えた景色を大事にしたいですね。

読者の皆様に一言

管理人

ありがとうございます、本当にあたたかい言葉ですね。
最後に、読者のみなさんに伝えたいことがあれば、お願いします!

ジョジョ★さん

読んでくれた方々には、先ほどもお伝えしたように、「生きづらさを感じて生きている人たち」が生きやすくなることが、どんなに美しく、どんなに社会が豊かになることなのか、ぜひ知って、感じていただきたいですね。

また、同じように感じてらっしゃる方は、ぜひご連絡いただけると嬉しいです。

ココトモハウスに来てみたいという方も、ぜひ、覗いてみてくださいね。

管理人

とても貴重なお話、ありがとうございました!